3月3日(日)、佐賀メートプラザにて、mpi会長松香洋子先生の講演会『ふるさとSAGAを世界に自慢できる子どもを育てよう』を開催しました。
講演会のテーマに基づき、松香先生には佐賀の名物、シシリアンライスや吉野ヶ里を盛り込んだチャンツをお披露目していただきました。また、お越しになった方々には6人のグループを作っていただき、そのチャンツを言いまわしました。お話を聞くだけではなく、一緒に楽しめるとてもアクティヴな講演となりました。
全体で1時間半ほどの講演でしたが、集約すると【身体性】【ユーモア】【発表教育】というキーワードが浮かんでくる内容でした。以下、それぞれのキーワードについて述べたいと思います。
【身体性】
mpiの大人気教材『英会話たいそう』にみられるように、身体を動かしながら英語に親しむ、英語を覚えることが重視されています。講演でもアクティビティに時間をたっぷり割いてくださいました。子どもへの英語教育の観点では、0歳から5歳くらいまでは、身体を使って耳から英語を覚える時期とのことです。この時期に英語を覚えた子どものクオリティは高いともおっしゃっていました。
【ユーモア】
講演の雰囲気、教材に使われる音楽や内容、すべてがユーモアにあふれていました。これは、松香先生のお人柄に由来するものも大きいと思いますが、とりわけ子どもは楽しくないと継続して学ぶことができません。逆に言うと、ユーモアを感じさせる内容であれば、難しいことでも拒絶せずに受け入れることができます。英語をお勉強ではなく、コミュニケーションツールとして身につけるために、ユーモアは欠かせない要素だと再認識しました。
【発表教育】
mpi の英語教室では身につけた英語を人前で発表する、パフォーマンスを重視しているそうです。実際に小中学生のスピーチコンテストを行い、スキットやスピーチで自分自身を表現している様子を映像で拝見しました。小学校高学年には、スピーチ後に松香先生が英語でインタビューを行っており、生徒さんも流暢な英語で答えている場面には驚きました。また、日常のレッスンでも誰かを前に出して発表してもらう機会をつくっているそうです。その効果として、生徒全員が前に出た生徒を見習って、円滑にレッスンをすすめやすくなるメリットもあげられていました。このパフォーマンス評価によって、人目に見える・認め合う・励ますチャンスを増やしているとのことでした。特に日本人はシャイな子が多いけれど、世界を意識するとそのシャイさはもったいない。自分の意見を恥ずかしがらずに言える子どもを育てたいという、松香先生のグローバルな視点も垣間見えました。
SAGAこども英語研究会では、小学校での外国語活動を推進していく活動に取り組んでいます。今回の講演会でも、小学校から始める英語教育についてのお話を取り入れてくださいました。改めて感じることは、「英語は言葉である」ということです。机の上でのお勉強ではなく、実際にコミュニケーションの道具として使えるようになってこそ意味があります。そのために、小さい頃から五感を使って英語に触れ、楽しみ、口にする機会を増やしていくことは大切なことであると実感しました。
小学校からの英語教育に関しては、マスコミでも賛否両論があげられ、必ずしも肯定派ばかりの論調ではないのが事実です。それでも、ずっと英語教育にまい進されている松香先生の、「現実は厳しいが、継続すれば何かが変わる。だから希望を失わないで。」という言葉が、とても心に響きました。
英語が使えるようになり、日本人がたくさんの国の人々とコミュニケーションをとれるようになることは、単純に楽しいことだと思いませんか?これからもたくさんの子どもが楽しめる、笑顔になれる機会を作っていきたい。そんな前向きな気持ちになれた今回の講演会でした。
最後に、松香先生、mpiの方々、ご来場になった皆様、STACEスタッフ全員へ。素敵な時間を共に過ごせたことに感謝いたします。ありがとうございました。
【さ】