先日、ちきりんさんのブログ
で、とても興味深い記事を見つけました。
(以下引用)
最近ちきりんは「世の中のすべてのものは、この3要素の組み合わせで決まってるんだな」と思い始めました。
感覚的にわかると思うけど、それぞれ説明しておくと、
・ロジック=理屈の世界、あるべき世界
・マーケット=本能の世界、自然の世界、
そして
・アート=感覚の世界、説明できないイメージの世界
(引用おわり)
すごく分かりやすく、納得する内容でした。
個人にも社会にもビジネスにも、何にでも応用できる理論ですよね。
そして、「英語教育」をこの3要素で表すこともできるなー、とひらめきました。
LOGIC=知識、資格
いわゆる「お勉強」と言われているもの。中学・高校で習う内容。最近、TOEFLを大学受験の必須条件にする教育案が話題になっていますよね。この資格を重視するのもロジックの範疇だと思っています。
MARKET=実践
英語を実際に「使う」こと。ホームステイ・留学に加え、インターナショナルスクールや秋田国際教養大学などは、この実践を重視した教育環境を作ることを徹底させているのでしょう。
また、勉強はしていないけど、外国人の友達と仲良くしているうちに英語が話せるようになった人もいます。マーケットに恵まれ、鍛えられてきたってことになりますね。
ART=教材、関心、感動
アートという言葉を忠実にとらえるのであれば、視覚や聴覚に訴える「教材」が思いかびます。ただ、それでは浅い展開になってしまうので、もっと大きな目でとらえると、「心に響くなにか」になると思います。
例をふたつ。
小さい子どもにレッスンをしている時、”Ouch!” ”Uh-huh!” ”Oops!”などを思わず言ってしまうのですが、彼らはこれらのセリフを真似するのが大好きです。きっと意味なんて分かってないだろうし、日常で使うこともないでしょうが。理由はないけど、なんか気になる、思わずリピートしてしまうフレーズなのでしょう。
私事では、先日レ・ミゼラブルを見た時、序盤でジャベールが言った”Retrieve the flag!”というセリフ。この日、ちょうど「retrieve=回収する」という英単語を勉強したばっかりでした。当日に勉強した単語をラッセル・クロウが映画の最初に言ったというタイミングに感動!この単語は一生忘れないはずです。
もちろん3つすべての要素が大事です。ロジックだけでは全く話せない人になるけど、勉強しないままマーケットに出るよりも、ある程度のロジックを習得した上で実践するほうが効率的です。
そして、アートの要素を経験している人は非常にモチベーションが高い。「好きこそものの上手なれ」ということわざは、好きという感情(=アート)がロジックやマーケットに着手する動機付けになっていますよね。
そして、巷では「アートの部分を発展させることが今後のビジネスでは大事になってくる」と論じる人をよく目にします。第一線で活躍されている方々がおっしゃっているので、間違いないでしょう。
では、アート性の高い英語教育とは何か。すなわち、生徒の感情に訴える、感動させる、関心を持ってもらうレッスンとはどんなものなのか。感覚や感情は個人差があるので、もしかしたらすごく難しいことかもしれません。それでも、アイデアをだしあい、具現化させ、広めていく必要がありそうです。【さ】